8月の風景 ~実がなる~
ふと田んぼを眺めると
場所によっては稲に実、お米が実っています。
日照不足や、異常な暑さ、雨が降らないなど
過酷な気候を乗り越え、今年も無事収穫を迎えようとしています。
あらためて、お米とは何なのか。
お米…稲は、イネ科の植物。
属名Oryza は古代ギリシア語由来のラテン語で「米」または「イネ」を意味しています。
種小名 sativa には「栽培されている」といった意味があり、収穫物は米と呼ばれる。
米は、トウモロコシやコムギとともに世界三大穀物の1つとなっている。
種類
イネ科イネ属の植物には23種77系統が知られているが、このうち野生イネが20種、2種が栽培イネとされる。
栽培イネの2種とは、アジア栽培イネとアフリカ栽培イネに分けられる。
さらに、私たちになじみのある、アジアイネには耐冷性の高いジャポニカ種(日本型)と耐冷性の低いインディカ種(インド型)の2つの系統があり、これらの交雑による中間的品種群が多数存在している。
原産地
原産地は中国南部の長江下流域とする説、東南アジアとする説があるそう。
考古学の調査によると、人の手で行われていた栽培については中国長江流域で約1万2千年前に栽培されていることから、栽培の起源は確定しているが、品種に関して当時のイネはジャポニカ種とインディカ種に分化する以前の両方の特徴を持っているとの指摘もあり断定はまだされていない。
歴史
日本国内には稲が存在した形跡はなく、揚子江中流地域において栽培作物として確立してから、栽培技術や食文化などと共に伝播したものと考えられている。
日本列島への伝播については、主に下記のルートとして伝えられています。
- 江南地方(長江下流域)から九州北部への直接ルート
- 江南地方(長江下流域)から朝鮮半島南西部を経由したルート
- 南方の照葉樹林文化圏から黒潮に乗ってやって来た「海上の道」ルート
日本で本格的に稲作が始まった時期は、地域によって大きく差があり、
最も早かったのは、九州西北部で弥生時代早期からとされ、北海道では明治時代以降から稲作が行われていたそうです。
今年の稲
冷夏といわれていましたが、異常な暑さが続く令和元年の夏。
今年も無事稲にお米が実り、無事収穫を迎えようとしています。