琵琶近江のお米ができるまで~ 自然栽培米の草刈り(除草)~

 

 

杉野林間農園

杉野自然栽培研究会は杉野にある5~6ヶ所の田んぼで、「無農薬」「無施肥」で育てた自然栽培のコシヒカリを育てています。

 

滋賀県長浜市木之本町杉野

滋賀県の北(湖北地域)

琵琶湖に注ぐ姉川の支流杉野川の中流域、

木之本の町並から北東に8km程の山間部に位置します。

 

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杉野林間農園の自然栽培

自然栽培は、肥料を使わずに育てます。除草剤や農薬は一切使いません。

土の中の微生物の力を利用して微生物と植物の共生関係を築き、植物自身が持つ生命力を極限まで引き出す栽培方法です。

さらに杉野は中山間地のため外部からの化学物質の飛来がなく、極めて自然の状態にあります。

田用水は横山岳からの雪解け水を利用。

豪雪地帯の杉野は豊かな水に恵まれ、枯れる心配などもないそうです。

杉野でのお米作りは、自然の状態を限りなく残した環境です。

 

 

チェーン除草機・中耕除草機を使用した除草

無農薬栽培では、農薬や除草剤を使用しないため、通常の栽培と比べ様々な手間がかかります。

雑草は放っておくほど、ぐんぐん伸び、

雑草を放置していると、土の栄養を雑草が吸収し稲が育たなくなってしまいます。

さらに、翌年の米作りにも影響してくることも・・・

農家さんはそれぞれ、工夫を凝らし雑草と戦っておられる。

杉野林間農園では、チェーン除草機と中耕除草機を利用し雑草に立ち向かっています。

「だいたい週に一回以上は除草してるなあ、雑草はどんどん生えてくるからね」

除草剤を使わないことは、人にとっても土壌にとっても「安心・安全」で優しい栽培につながっていきます。

 

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チェーン除草機

その名の通り、チェーンを引っ張って田んぼの表面の土をかき混ぜ除草をします。

生え始めたばかりのヒエなどは根が短いので、チェーンに引っ掛かりしっかり抜けるそうです。

田んぼの上を滑らせるので、チェーン除草機はもちろん稲の上も通過します。

「チェーン除草機をかけても、稲はグイっと戻って立ち上がって倒れん。根もしっかり張っているから、雑草と一緒に抜けへんのやで」と、話してくださいました。

 

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中耕除草機

無農薬栽培の伝統的な器具といっても過言ではない「中耕除草機」

農薬を使用する栽培が当たり前になる前は、一般的な除草機として農家さんで使用されていたそうです。

中耕除草機を利用した除草は、田んぼの中に入り人力で進むので確かに体力と時間がいるのですが、人の手だけを利用して除草するに比べるとかなりの時間と労力の省略になります。

また、除草だけでなく地中に酸素が送られ溜まったガスが放出され、根の張りが良くなる効果も。

 

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水草による天然の除草

無農薬の田んぼによくみられる水草。

「水草はとらなくてもいいのですか」と、たずねると

「水草が生えるととてもいい。あの下には光が入らんから雑草が生えにくくなるんや」と、教えてくださいました。

自然の環境もお米作りに生かしていく。自然との付き合いが安全なお米を育てていきます。

 

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山の中にある田んぼ

除草剤を使わない田んぼには、カエルの卵やオタマジャクシ、そのほかにもたくさんの昆虫や、つがいの鴨までやってくる。

つがいの鴨だけでは、除草や土をかき混ぜるにはあまり効果はないそうですが、早朝に仲睦まじくいる様子はとても微笑ましいそう。

鹿が来ることも、お米が実ると猿もやってくる。

近くの川では、ごうごうと水が勢いよく流れる音。

大きな自然の中で育つ感動が、杉野のお米には確かにありました。

 

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珍しいアルビノのオタマジャクシもいました。

 

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自然栽培米の味

お米の味を左右する要因の一つに「肥料」があります。

杉野林間農園のお米は自然栽培。

「無農薬」であり「無施肥」で育てているので、もちろん肥料をつかいません。

なので、気候などの環境、土壌、水からなる「お米本来の味」に近いと考えられます。

「無施肥で育てたお米は、とても素朴な味がするよ」

杉野の山のにおいをいっぱいに吸い込みながら、炊き立てのごはんを想像する。

素朴で、米本来の滋味深い味。自然で優しい味。

お米の育つ環境を知ることで、一口、ひとくちが特別なもののように感じるようになりました。

 

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また、寒暖差でおいしくなるともいわれています。

滋賀県の北のほうにある杉野は、夜グッと冷えこむお米の成長にとってはとてもいい環境です。

また、冷たい水で育つとおいしいとも。

豪雪地帯である杉野の山から流れ出る雪解け水は、清廉で冷たくお米にとって嬉しい環境なのです。

 

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「エビデンスはないけれど」

「これは、生産者いち個人の話なんやけど…無農薬無施肥で育てたお米は半年ぐらいたったぐらいがおいしい」

「エビデンスはないからわからんけれどね、でも美味しいんや」と、おっしゃる。

新米ではなく、ひと冬超えたお米がおいしいとのことだ。

根拠はないそうですが、作っている人がこっそりと教えてくださったこの情報!

今年のお米が収穫されたら、ぜひ試してみたいです。

 

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ひろもりが気になるニッチな湖北

 

田んぼまでの道中に気になる石碑が

 

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「弘法大師御腰掛石」

・・・と、書いています。

色々調べてみたのですが、滋賀県での腰掛情報は見つかりませんでした。

ご存知の方がおられましたら、ぜひ、ひろもりに教えてください。

他の地域にもあるそうですが、名前のまま「弘法大師が休憩のため腰をかけたといわれている石。」だそうです。

滋賀県には弘法大師ゆかりの場所やお寺もたくさんあるので

湖北の素晴らしい山々を眺めながら一休みしたのかもしれません。

ただ、道路のすぐ脇なのでそれらしい石は見つかりませんでした。

「この石碑の下の石かもしれない・・・」と、おもいちょっと失礼。

座ってきました。

下を流れる川には立派な岩があったので、もしかしたらあれかもしれない・・・

と、思いを巡らせる。

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腰掛石からつながっている橋

ちょっと冒険心がわく景色でした。

 

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杉野林間農園の自然栽培米

いまなら、少しだけ在庫がございます。

気になる方がいらっしゃいましたらお早めに。

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こちらから

>>杉野林間農園 自然栽培のコシヒカリ(無農薬・無施肥)<<

 

今年もすくすくと成長しているので

秋にはおいしいお米が実っていることと思います。

自然栽培の誠実なお米作り。

いまから秋が楽しみです。